筋肉を柔らかくする方法とは。固くなる原因は筋紡錘の影響も。
筋肉が固くなるには
いろんな原因があります。
- ・疲労
- ・姿勢
- ・冷え
- ・筋肉に刺激がない
etc…
筋肉自体が固くなってしまうと
痛みや関節の動きなどに
さまざまな影響を及ぼす事になります。
筋肉には筋繊維と筋紡錘(きんぼうすい)という
密接な関係を持っている組織があります。
その関係を紐解く事で
筋肉が固くなる理由が分かりますし
さらには
固くなった筋肉を柔らかくすることが理解できるようになります。
それらについて解説していきます。
筋紡錘(きんぼうすい)とは?
あまり聞き慣れないものですが
「筋紡錘」というのは
筋肉の柔らかさを左右させる
非常に大事な「感覚器」
のこと。
筋紡錘は
ひとつの筋肉の中に数十〜数百と存在していて
筋肉の長さを常に「モニタリング」しています。
筋紡錘の他には
腱紡錘(けんぼうすい)っていうのがあります。
特に固くなっている筋肉では
強い拘縮が起こっているのですが
これは
筋紡錘が発する「命令」で
筋肉が短縮を起こしているのです。
詳しく言えば、
「筋肉を過剰に伸ばして断裂させないように
脳へ命令を出している」
のです。
α運動ニューロンという物質を分泌して、
筋肉がずっと縮んだ状態を保とうという働きがあるのです。
筋紡錘は筋肉に対して
「お前、ギュッと固くなっとけ!」
と言い放っているわけです…。
筋肉に固くなるように働きかけて
その筋肉が影響する部位(ヒザや肩の関節など)を
「ガチッと守りなさい」と言っているのです。
しかし、
この筋肉が固くなった状態というのは
身体には一瞬必要な働きなのですが
長い期間で考えると
非常に良くない状態になってしまうのです。
筋肉が固くなることで
逆に
他の筋肉や関節に負担がかかってくるわけです。
関節の可動域も制限されてしまうので
動かせられない筋肉や関節は
さらに拘縮していってしまうことになっていくのです。
(動かす事でも筋肉に刺激が入り柔らくなる性質があります)
悪循環への一途をたどることになるのです…。
筋肉を柔らかくする方法を使う。
この「固く収縮した筋肉」の
緊張を取り除かなければいけません。
そのためには
おすすめな方法があるのですが
それは手技療法(いわゆるマッサージ)と
ストレッチの組み合わせが効果的です。
こちらで詳しく書きました。→ストレッチとマッサージの組み合わせ。
この筋紡錘に、
「ゆるんでいいんだよ」
というサインを与えるのです。
そうすると筋肉の収縮がゆるんで、
負担をかけている筋肉や関節が
ラクに動かせるようになっていきます。
筋紡錘にも働きかける手技療法。
ちょっと難しい言葉を使うと
「運動シナプスの分泌をゼロにすることで
筋肉の異常な緊張を取り除いていくことができる」
のです。
「筋肉が固くなる事が一番の痛みの原因」
という考えでは、
まず筋肉の緊張を解かしていかなければいけません。
筋紡錘に「ゆるみなさい信号」を送り、
的確にアプローチをかけていきます。
筋肉を柔らかくすることで
その状態が本当の筋肉の状態なんだと
カラダに覚えさせるのです。
「固くなった筋肉が普通」
とカラダに思わせてしまってはいけないのです。
固い状態が当たり前という状況ではマズいのです。
手技療法だけではなく
ストレッチや温める方法でも
筋肉に柔らかい状態を覚えさせるという
同じ意識で行なうことをおススメします。
ちょっとケアをやって
筋肉が柔らかくなっても
「またしばらくすると元通り」
っていうのは
先ほども記述したように
カラダが
固い筋肉の状態を「普通」だと勘違いしているから。
手技療法やストレッチや運動でも
ちゃんとしたアプローチをかけて筋肉を柔らかくして
それをカラダに記憶させるという考えで行なうことが重要です。
筋肉を柔らかくする手技療法、
ストレッチ、運動、温浴などの方法を用いますが
その際には「意識」も大切になるのです。
柔らかい筋肉は気持ちがいい!
ゆるんだ筋肉には
血液を介して酸素と栄養がどっぷり流れ込むので
すんごく気持ちイイ感覚が分かるんです。
固くなった筋肉って
いわゆる「酸欠状態」になっていますからね。
そして
この固く短縮されてた筋肉の中には
疲労物質がたっぷり貯まっていて
筋肉がゆるむと
それら疲労物質が、外に放出されますので
いわゆる好転反応の症状が出てきます。
まずは
筋肉をもとの柔軟性のある状態に戻して
筋紡錘などのカラダの感覚器にも
しっかりと柔らかい筋肉を再び覚えさせましょう。
コメント ( 0 )
トラックバックは利用できません。
この記事へのコメントはありません。