「カラダ硬いんです〜。」って笑って言っていても、
実は柔軟性の乏しさは、カラダにとっては思っている以上にすごーく深刻な問題なんです。
カラダの硬さというのは、筋肉が拘縮して関節の可動域が小さくなること。
例えば、可動域が小さくなると階段の一段でも足が上げづらくなり、
ちょっとした段差でもつまずいてしまったり、落とし物もサッと拾えません。
ケガが起きてしまう頻度が高くなり、更には腰痛や肩こりの原因になってしまったり
スポーツの場面ではパフォーマンスの低下につながります。
ちょっとムズカシイお話になりますが、
筋肉の構造は「筋繊維」という細い束の集まりです。
その束が集まって、束を覆っておるのがソーセージの皮のような筋膜。
その筋膜は結合組織というもの。
筋肉を酷使すると、ダメージを受けた筋細胞は死滅してしまいます。
死んでしまった筋細胞の隙間を埋めるのは、その結合組織。
筋肉と筋肉の間の結合組織が増えて分厚くなると、
ロックがかかったような固い組織に変換されます。
筋肉を使わなすぎても筋肉細胞は萎縮して、同じように結合組織は増えます。
筋肉の使用頻度が多すぎても少なすぎても、硬くなってしまいます。
そしてもっと細かい分子のレベルでは
「アクチン」と「ミオシン」というたんぱく分子があります。
これらは伸び縮みする際に、交互に滑っているのです。
この「滑り」が円滑でなくなるのも、筋肉の硬さとなっていきます。
デスクワークなどで長く不良姿勢をとっていたり、
精神的なストレスを受けていたりすると、筋肉が緊張して運動神経が興奮します。
すると
筋肉が硬くなると
末梢血管に張り巡らされた毛細血管が圧迫され血液の循環が滞ります。
筋肉が「酸欠状態」、「栄養不足」になって
ますます悪化してしまうという負のループに突入…。
まさに「世界同時不況」のような状態になってしまうのです。
筋肉が固まりっぱなしというのは
当然どこかに影響が出てきます。
関節であったりその筋肉が支配している部分は
必ず負担がかかってしまっておりのです。
痛みを感じる前に「違和感」があれば徹底的にカラダメンテナンスです!
「硬いけど、まあいっか。」なんて言っていませんか?
甘いです、その考え。
カラダにとって、柔軟性の乏しさは百害あって一利なしと思ってもいいぐらいです。
疲れやすいと何をするにしても続きません。
姿勢が悪いと見た目の印象もよくありません。
スムーズな動きができず、どこか違和感を感じなければいけません。
せっかく頑張っているダイエットも効果が減少。
得意のスポーツだって、パフォーマンス低下で結果もついてこない。
柔軟性が落ちたなと感じたら、即カラダのケアを。
自分のカラダは自分が一番よく分かるはず。
このコラムをこの最後まで読んでいただいてありがとうございます。
ここまで読んでくだされば、筋肉の柔軟性の重要性についての理解が深まったことと思います。
ホントはカラダの関節の柔らかさと
筋肉の柔らかさというのは「別」なのですが
基本的には「カラダが柔らかい」ほうがやっぱり良いのです。
筋肉の柔軟性を意識づけしましょう。